痴漢は39 %増、夫や義理の家族からの虐待は107 %増と大幅に増加している。警官は、女性に対する犯罪行為の増加は、新型コロナのパンデミックと、その影響に起因するとしていて、これらのケースのほとんどで、被告人は被害者の家族や親戚だったと指摘している。
今年の6月15日までに報告されたレイプ事件の件数は833件(昨年は580件)。同様に、痴漢の件数も、昨年の1月から6月15日までの期間は735件だったのに対し、今年は1,022件と大幅に増加している。その他、「ダウリー禁止法」に基づく事件や、「女性の誘拐」「夫や義理の家族による虐待」に関する事件は、それぞれ239 %、133 %、107 %と大幅な増加を見ている。
TOIが取材した警察幹部は、ロックダウンの解除が増加原因だと見られる、と話す。ある警察官は、「レイプ事件に限って言えば、2020年一年間に起きた1,699件の事件のうち、6月15日までに報告されたものは580件だった。この期間は、コロナのロックダウンの期間に当たっている。従って、ロックダウンが解除された後にレイプ事件の件数が増えていることが見て取れる。今年はロックダウンの期間が短く、各種規制措置と夜間外出禁止令のみだったため、件数が増えたのだと考えられる」。
この警官は、ほとんどの事件で、被告人は女性の知り合い、もしくは身内だったと明かした。 「一方で、殺人などの凶悪犯罪は、2020年6月15日までの期間で13 %減少している。昨年は226件の報告があったが、今年の同期間の報告件数は196件だった。凶悪犯罪の総数も同様に4 %の減少となった」
対照的に、ひったくりは、昨年の2,612件に対し、今年の6月15日までに3,829件と43 %増加した。警官たちによれば、コロナ対策として、刑務所を整理するためにデリー刑務所から何人かの犯罪者が釈放されたが、そのうちの何人かは今でも戻されたとの報告がなく、所在不明のままだという。「今も、そうした者たちを連れ戻そうと努力している。中には新たな犯罪を犯して再逮捕された者もいる」と警官は言う。
このたび新たに警察本部長に任命された バラジ・スリヴァスタヴァ氏は、就任直後の幹部との会談で、街頭犯罪の抑制、警察官と市民との直接的な交流の促進、女性の安全、制服組の福利厚生などを進めると強調した。
0 件のコメント:
コメントを投稿