ヴィスターラは次のような声明を発表した。「特別便UK963は、午前8時50分にデリーを出発し、午前11時10分にムンバイに到着。このフライトは、二回のコロナワクチン接種を終えた搭乗員によって運行されたものだ。クルーはまた、今日の午前11時55分にムンバイを出発し、午後2時5分にデリーに到着する予定の、折り返しのUK960便の運行も担当することになっている。今後、二度の接種を完了したスタッフの数が増えてくるのに合わせて、数日後に同様のフライトをさらに何便か運行することを予定している」 航空会社は先日、ほぼ100%の稼働可能な従業員が、少なくとも一回目のワクチン接種を受けた、と発表した。その数には、ヴィスターラのグランドスタッフと内勤の従業員、それから、キャビンクルーとパイロットが含まれている。
ヴィスターラの最高商務責任者ヴィノード・カンナン氏は、次のように述べている。「ワクチン接種は、パンデミックに対する現在知られている最もよい防御手段で、世の中が以前の状態を取り戻すのを助け、航空産業の回復に寄与するものだ。ワクチン接種を完了したキャビンクルーとパイロットによって運航されるこの特別なフライトは、『安全を実感できるフライトを再び』という、我々の粘り強い取り組みの表れだ」
インドでは、2020年12月に連邦保健省によって発表されたリスト―
すなわち、ワクチンの優先接種をうける資格がある最前線の労働者のリスト― に航空機のクルーは含めないとした政府の決定に、パイロットたちは反発の声を大きくしている。4月の後半に、コロナの第2波で、かなり数のパイロットがウイルスに感染し、そのために斃れていったことを受けて、約5000人の商用パイロットを代表する登録団体のインド・パイロット連盟(FIP)は、内閣官房長官のラジーブ・ガウバに書簡を送った。「空港に駐留している中央武装警察隊員などの補助スタッフでさえ、すべて優先的にワクチン接種されている。インド鉄道など、他の輸送関連セクターの中心スタッフも同じだ」
FIP会長の機長スリンデール・メータ氏は、5月1日に送った書簡の中で、私たちと職種の上で同等と見なされるインド軍のパイロットだって、優先的にワクチン接種を受けている、と指摘する。「ワクチン、酸素タンクやジェネレーター、避難便の運行といった生活に不可欠なサービスの供給は、我々のメンバーであるパイロットたちによって、定期的に航空輸送されている。それにもかかわらず、インドの民間航空機乗務員は「最前線の労働者」の枠組みから除外されている。その結果、ワクチンの在庫に空きが出るまで、多くのメンバーが自分でなんとか身を守っていくか、順番待ちをすることを余儀なくされている」と書簡は訴えている。
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