専門家は、手足の動脈に血栓ができて壊疽に至る人が増えていると報告する。多くの場合、血栓への対処が間に合わず、患者は手足を失うことになっている。
直近では、グジャラート州北部バナスカンタのババールに住むヒルジ・ルハール(26歳)が、壊疽を起こした左足を切断しなければならなかった。アフメダバードを拠点とする血管外科医のマニッシュ・ラヴァル博士は言う。「この患者は2週間前に新型コロナ感染症にかかったが、自宅で回復した。しかし、ほどなく左足に激痛が走り、それが次第に麻痺したような痺れに変わった。」
ラヴァル医師は続ける。「3日後に家族が相談してきた時には、足が壊疽を起こしていた。若者の命を救うために、足を切断しなければならなかった。」
ラヴァル博士によると、凝固亢進は炎症亢進とともに新型コロナの合併症として知られているが、第2波では、相当な数の患者が、手足の血栓症をひどく悪化させて来院している。
「病床10床の小さな病院で、過去1ヶ月半の間に四肢の動脈血栓症を40~50例、切断を10例ほど見てきた。この急増は、今回のコロナの空前の感染急拡大によるものだろう。」
ラヴァル医師は言う。「80 %近くが農村部から来院している。これはおそらく、農村部の医療環境が都市部に比べて劣っているためだろう。」
36時間以内に手当を受けることが重要
農村部では、凝固亢進と炎症亢進の兆候を示すD-ダイマーとCRPという血液パラメーターをチェックする検査ができない可能性がある。と同氏は言う。アーメダバードのジーヴラージュ・メータ病院では、一般外科医のアショーク・グジャール医師に、2つの切断手術の予定が土曜日に入っていた。「そのうちの1つは、20日間コロナに罹患していたゴドラ出身の50歳の男性で、彼については脚部を太ももの下から取り除かなければならなかった」とグジャール医師は言う。「7日目に、足から始まった血栓症が急速に進行し、腹部の血管にまで広がった。土曜日は緊急手術だった。」
もう一つのケースでは、55歳の女性の足の半分が壊疽を起こして切除されたとグジャール医師は述べている。「手術が間に合っていれば、動脈を綺麗にして、手足を切断せずに済んでいたはずだ。」
血管外科医の権威ラジェーシュ・ハイデラバーディー医師よると、第2波ではこのような症例が多く報告されていると言う。血栓が心臓の血管を詰まらせると、心筋梗塞の引き金となる。脳では、脳梗塞を引き起こす。同様に、手や足の血管に血栓や炎症が起こると、四肢の血栓症を引き起こす、と同氏は説明する。
「手遅れになる前に来てくれれば、血栓は外科手術や血管内治療で取り除くことができる。しかし、血液の供給が途絶えてしまった場合、壊疽の発生を防ぐには、24~36時間以内に手当てする必要がある。大切なのは、症状にいち早く気づき、手当てを受けることだ」
0 件のコメント:
コメントを投稿